植物標本ってどうやって作るの?

植物標本をつくろう

 2021年8月3日(火)「植物標本をつくろう」を行いました。夏休みの自由研究にピッタリの植物標本づくりです。

といっても最近の学校では、植物標本づくりを目指す児童もいなければ、それを奨励、評価できる先生もいないというのが現状ではないでしょうか。

植物標本を使うことはおろか、見る機会もないので仕方ないかもしれません。

そこでキッピ―山のラボでは、こどもたちを対象に植物標本の作り方の講座を開くことにしました。

参加者がいるのかなあ~と、ちょっと心配していましたが、小学生4人が参加してくれ、他にユースの中学生1人とスタッフ2名も応援に回り、総勢7名で標本づくりを開始しました。

植物を採集する

まずは植物採集から始めますが、ただやみくもに採集すればよいわけではなく、標本にするためには適切な採集方法があります。大きくは次の2つが大切です。

①花や実のついたものを採ります。

特別の目的があれば葉のみの植物を採集することもありますが、基本的には花や実がついていないと植物名をしらべるときに困ることがあるからです。

②標本台紙の大きさを考えて、適切なサイズで採集します。

小さすぎると情報量が減りますし、大きすぎると台紙に貼れなくて不要の部分、つまりゴミが増えます。植物も生き物ですから、無駄をなくし適切な標本採集をめざします。

植物を乾燥させる

植物は生ものですから、そのまま置いておくとやがてグズグズになって腐るか、カビが生えます。そのため乾燥させなければなりません。

新聞紙にはさむ

植物の乾燥のためには新聞紙を使います。その理由はどこでも比較的容易に入手できること、どこの新聞紙でも大きさがほぼ一定なこと、植物の水分をよく吸収することなど利点が多いということもあって、世界共通で新聞紙が使われます。

植物の乾燥は、半分に切った新聞紙を二つ折りにして植物をはさみます。この時点で、はさんだ紙(はさみ紙)は新聞紙の1/4の大きさで、標本の台紙がA3サイズや画用紙八つ切りサイズであれば、ちょうどよい大きさになります。

植物を挟んだはさみ紙の上に別の新聞紙を吸水紙として置き、さらにまたはさみ紙、吸水紙、はさみ紙と交互に積み重ね、一番上におもしを置いて標本をぺちゃんこにします。

吸水紙の新聞を約1週間、毎日交換すると、標本がはさみ紙ごと乾燥してくるので、さらに1週間、3日に1回程度新聞紙を交換すれば、完全に乾燥します。

完全に乾燥した標本は百年でも二百年でも腐らずに保管できます。 世界中の大きな博物館や大学には、1700年代、1800年代からこのようにして作られてきたたくさんの植物標本が保管されており、いまでも研究用に使用されています。

はさんだ植物の形直しをする

植物を新聞紙にはさんで乾かすときに、最初にはさんだ状態のまま乾燥するとあまりきれいな標本になりませんから、乾く前の柔らかいうちに形直しをします。

形直しというのは、新聞紙からはみ出した枝や葉を切ったり曲げたり、葉っぱの不自然な折れ曲がりを直したり、花や実が葉によって隠れているのを見えるように直したりして、標本全体の形を整えます。この形直しは、見やすくきれいな標本に仕上げるという重要な過程です。

次回が楽しみ、標本乾燥は夏休みの宿題

さて、このような作業を無事終えて、みなさんは今日押さえた標本を新聞紙ごと家に持って帰りました。家で吸水紙を換えて乾燥させてくることになっています。夏休みの宿題です。

次回、8月24日にちゃんと乾燥した標本を持ってくることになっています。

そのときにはラベルを作って、台紙に貼りつけ、標本を完成させる予定です。

どんな標本ができるでしょうか?今から楽しみです。

その様子は8月24日の2回目講座が終わった後にまた報告しますね。

【コミュニケーター あきさん】